ハイエースベースの「バンコン」に欲しい装備
私のキャンピングカー選びは、以下の「ジャパン キャンピングカーショー 2023」の記事で書いたように
- ハイエースベース(ロングバン 標準ボディー ハイルーフ)の「バンコン」
- トイファクトリーさんの「TOY'S BOX 470」
に絞り込めました。
ただ、基本は決まったものの、必要なオプション装備を検討する必要があります。
キャンピングカーに必要な装備はもちろん、ハイエースのオプションについても全くの素人なので、いろいろ調べながら検討しないといけないことが、山ほどあります。
「ジャパン キャンピングカーショー 2023」から帰ってきてから、10日以上、延々と悩みました。
いわゆる「ハイエース沼」にも、どっぷりとはまってしまいました。
歩いていても、信号待ちをしていても、街中を走るハイエースが気になって仕方がありません。
装備を検討する上で、WEBのネット情報に加え、YouTubeの動画情報が役に立ちました。
私が参考にした情報源のリンクも張っておきます。
ハイエースのオプション
まず最初に、ベース車両のハイエースのオプションを決める必要があります。
キャンピングカーの装備を決める以上に、ハイエースのオプション選択に悩みました。
トヨタのハイエースのWEBサイトは以下です。
以下の「WEBカタログ(2023年4月版)」には、何度も目を通しました。
メーカーオプション
自家用車を購入するときと同様に、メーカーが車両を製造する工程で決まってしまうメーカーオプションを決めます。
ハイエースについては全くの素人なので、実際にハイエースに乗っている人の情報を重視しました。
まず参考にさせてもらったのは、以下の「48rider」さんのサイトです。
ガソリン/ディーゼルの選択については、以下のハイエース専門店「GR8 STYLE」さんのYouTube動画が参考になりました。
また、寒冷地仕様に関しては、以下のハイエース専門店「カズキオート」さんのYouTube動画が参考になりました。
「カズキオート」さんの堺インター店には、実際に足を運び、ハイエースのことをいろいろ教えてもらいました。
結果、私が選んだメーカーオプションは以下のとおりです。
選択したメーカーオプション | 選定の理由 |
---|---|
メーカー型式 3DF-GDH206K-FRTDY-G | ・ロングバン DX ・標準ボディー幅 ・ハイルーフ ・5ドア ・ディーゼル 4WD ・GLパッケージ を選択したときのメーカー型番。 |
ディーゼル 4WD | ハイエースの2WDは後輪駆動なので、後部が軽いとスタックしやすい。雪道、河川敷などアスファルト道路以外も走ることを想定して4WDを選択。 標準ボディー幅で4WDを選べるのはディーゼルのみ。 低域のトルクや燃費も考慮してディーゼルを選択。 ただし、「ガソリン/2WD」と「ディーゼル/4WD」のエンジン価格差90万円を燃費で取り戻すには、17万km以上走らないといけない。 (この価格差を燃費で取り戻すことは考えないほうが良い) |
GLパッケージ | ・電動格納式リモコンドアミラー ・プライバシーガラス のメーカーオプションは追加するつもりなので、DXとGLパッケージの価格差はほとんど無い。 最終的に、黒バンパーかカラードバンパーかのデザイン面で悩んだ。 オフロード感を出すには黒バンパーが良いかとも思ったが、街中で実際に走っているハイエースを見たときに、カラードバンパーの方が好みに感じた。 |
助手席エアバッグ | 助手席に家族を乗せることもあるので、安全性は最重要項目。 |
デジタルインナーミラー | ベッドや荷物で後方の視界が遮られるため必須。 |
LEDヘッドランプ | ヘッドライトの明るさを考えたらハロゲンランプは不可。 |
リアヒーター | キャンピングカーなので荷室側の快適さを重視。 |
リアクーラー | キャンピングカーなので荷室側の快適さを重視。 |
アクセサリーコネクター(100V) | センターコンソールにノートPCを置くことを想定して選択。 1万円程度で運転席側に100Vのコンセントが付くのはコスパが良く便利。 (2024年1月のモデルチェンジで標準装備になった) |
・寒冷地仕様 ・電動格納式ドアミラーヒーター ・パノラミックビューモニター | 冬場のキャンプを想定すると、寒冷地仕様の様々なオプションに対し、3万円程度の費用は安い。 車庫入れの際のバックモニターは必須。電動格納式リモコンドアミラーを選ぶと、パノラミックビューモニターを選択しても、バックモニターのみとの価格差がほぼ無い。結果、パノラミックビューモニターを選択。 |
バックドア・スライドドア イージークローザー | 当初、ロングバン DXでは選択できなかったが、 2024年1月のモデルチェンジでロングバン DXもメーカーオプションが追加された。 バックドアもスライドドアも、力任せに閉める必要がなくなるので、迷わず選択。 |
LEDフロントフォグランプ | 実用性よりも、正面のデザインを考慮して選択。 |
サイドバイザー | 雨の日にも窓の上部を開けることがあるので選択。 |
欲しかったけれど、メーカーオプションの設定がなく、付けられなかった装備は以下のとおりです。
付けられなかったメーカーオプション | 補足 |
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スマートキー | SUPER GLは標準装備だが、ロングバン DX ハイルーフでは、メーカーオプションで選択することもできない。 今どき、ドアの開け閉めやエンジンスタートのために、キーを取り出す必要があるのは面倒。 |
レーダークルーズコントロール | "Toyota Safety Sense"は標準装備だが、ハイエースにレーダークルーズコントロールは非搭載。 長距離を運転するので、是非とも欲しい装備。 |
アースカラーパッケージ | 2024年1月のモデルチェンジで、 ・ベージュ ・アーバンカーキ のボディーカラー(アースカラーパッケージ)が追加された。 しかし、このボディーカラーは、SUPER GL限定のオプションで、ロングバンDX・ハイルーフでは選択できない。 |
ディーラーオプション
今回はキャンピングカーなので、最終的な車は、キャンピングカービルダーのトイファクトリーさんから納車されます。
なので、一般の乗用車のように、メーカー系列の販売店で付けてもらうディーラーオプションは、一切選択していません。
キャンピングカーの装備
ここからは、キャンピングカーならではの装備についてまとめます。
私が候補に選んでいるトイファクトリーさんの「TOY'S BOX 470」の情報は少なかったのですが、実際に使っている方の以下の情報は参考になりました。
また、「TOY'S BOX 470」ではないのですが、同じトイファクトリーさんの名車「ROBO」に乗られていた、以下「zap1」さんのブログも参考になりました。
私が選んだ「TOY'S BOX 470」のオプション装備を
- 外装装備
- 内装装備
- 水回り設備
- 照明設備
- 電装設備
- その他
の順にまとめます。
トイファクトリーさんは、ハイエースベースのバンコンを日本で一番多く製作・販売しているビルダーさんなので安心なのですが、どのオプションも価格が高めです。
外装装備
外装装備の一番のポイントは、ソーラーパネルを付けるかどうかです。
漠然とキャンピングカーが欲しいと思っていた頃は、
「ソーラーパネルは要らないな。」
と思っていたのですが、最終的には、付けることにしました。
選択した 「TOY'S BOX 470」の外装装備 | 選定の理由 |
---|---|
トイファクトリー エアロソーラーシステム | ・冷蔵庫の電力を賄える ・駐車中のサブバッテリー充電手段 を考慮。 |
ガラスコーティング | 洗車時のメンテナンスが楽になる。 |
以下、簡単な発電量や家電を使った場合の利用可能時間の見積もりです。
【前提条件】
- ソーラーパネルの発電電力:220W
- 日照時間:3時間
- 充電効率:80%(充電時の変換ロス:20%)
【1日の充電量】
220W × 3時間 × 80% = 528Wh
528Wh ÷ 12V = 44Ah(100Ahのサブバッテリーの約半分を充電できる電力量)
【1日の充電量で使える家電の利用可能時間】
- 冷蔵庫:電力50W → 528Wh ÷ 50W = 10.6時間
- テレビ(32インチ):76W → 528Wh ÷ 76W = 6.9時間
冷蔵庫が10時間使えることを考えるとメリット有りと判断しました。
また、うちのマンションの駐車場は、AC 100Vの給電ができないので、駐車中にサブバッテリーを充電する手段は、ソーラーパネルしかありません。
内装装備
内装装備は、キャンピングカーの居住性を決める上で重要です。
選択した 「TOY'S BOX 470」の内装装備 | 選定の理由 |
---|---|
セカンドシート(REVOシート)3人掛け | キャンピングカーならではの ・ダイネットモード ・ベッドモード の切り替えには必須。 同乗者がこのシートに座って走行も可能。 |
シートハイバック | REVOシートに実際に座ると背もたれの高さが低い。 長時間、楽に座ることを考えて選択。 |
室内フルトリム | SUPER GLのハイエースは、荷室に純正のトリムが装備されるが、標準のDXの荷室は、鉄板がむき出し状態。 断熱・防音の面で必須。 |
大型ルーフベンチレーター(MAXXFAN) | スライドドアの窓やリアゲート少しを開けて車内換気したい状況は多いはず。 また、車中泊は、寒い時期より暑い時期の方が大変。 最近はエアコン搭載のキャンピングカーも増えてきたが、エアコンは電力や重量の面で厳しい。 ルーフベンチレーターがあると、低電力で車内換気ができる。暑い日の車中泊が少しでも楽になることを期待して選択。 (その後、暑さ対策にはほとんど効果がないことがわかった) |
小型ベンチレーター | 上の大型ルーフベンチレーターがあれば不要と考えていたが、こちらは、荷室天井の断熱材の防臭・防カビ用のベンチレーター。 先々のメンテナンスを考えて選択。 (結露対策には一定の効果がありそう) |
FFヒーター(高標高センサー付) | 寒い時期に車中泊するときの暖房のために必須と考えた。 エンジンを止めた状態で暖が取れるので、一酸化炭素中毒の心配が少なく、燃料も車の燃料タンクから供給される。一晩、8時間使っても300円程度の低燃費。 (後日、レンタルした「TOY'S BOX 470」で使ってみたところ効果絶大) |
トイファクトリー オリジナルトリプル断熱 ・天井/壁面断熱加工 ・断熱セラミック塗装 ・窓ガラス断熱フィルム | 断熱施工は、トイファクトリーならではの装備。 暑さ対策/寒さ対策のベースになるので、迷わず選択。 |
上部収納 | 「TOY'S BOX 470」の家具はシンプルで、収納も少ない。車内上部スペースの活用も考えて選択。 |
遮光カーテン 6面 | ハイエースは、窓のサイズにピッタリのサンシェードも入手しやすいが、実際の開け閉めの使い勝手は、カーテンの方が良いと考えて選択。 |
水回り設備
「TOY'S BOX 470」は、以下の水回り設備が標準装備されています。
- 清水/排水タンク
- ステンレスシンク
- 外部シャワーユニット
これらの水回り設備は、8ナンバーを取得するためにも必須の設備です。
「TOY'S BOX 470」のステンレスシンクは、かなり小さく、ここで野菜や食器を洗ったりするのは厳しいと思います。
私の場合(おそらく、キャンピングカーの車内で料理をしない派の人はほとんど)、実際にシンクで洗い物をするケースは、ほとんどないと思います。手を洗うことはできるので、必要十分の設備です。
照明設備
「TOY'S BOX 470」は、以下の照明設備が標準装備されています。
- EURO 天井メイン照明
- バゲッジ照明
- EURO LED ダウンライト
これ以外の「スライドドア連動エントランスライト」「リアゲート連動ライト」は、不要と考え選択しませんでした。
電装設備
キャンピングカーの装備を考える上で、一番難しいのが電装設備だと思います。
一方、キャンピングカーの居住性は、停車中、どれだけ自由に電気を使えるかに左右されます。
また、最近、いろいろなメーカーから販売されている「ポータブル電源」とキャンピングカーのサブバッテリーの使い分けも、電装設備を考える上で重要なポイントです。
私は、以下の考え方に基づいて、必要な電装設備を決めました。
- 1か月間は連続して車中泊できること。
車中泊に必要な電力は、キャンピングカーだけで完結するサブバッテリーから賄う。 - サブバッテリーの充電は、「1. 走行充電」「2. ソーラーパネル充電」「3. AC 100Vからの給電」を組み合わせる。
- 走行充電
宿泊場所を移動する場合は、4時間以上走るので、その日の夜に必要な電力量を走行充電できる。
ただし、同じ場所に連泊することもあり、走行充電が全くできない日もある。 - ソーラーパネル充電
同じ場所に連泊する場合は、ソーラーパネル充電に頼る。
自宅に駐車する場合は、ソーラーパネルからの充電しか手段がないが、数日間の駐車でフル充電できるので問題なし。 - AC 100Vからの給電
「1. 走行充電」「2. ソーラーパネル充電」で必要な電力を十分に充電できず、サブバッテリーが空になった場合(空になりそうな場合)は、AC 100V電源が使えるRVパークなどを利用し、AC 100Vから給電する。
- 走行充電
- サブバッテリーだけの運用で不便を感じた場合は、ポータブル電源の追加購入を検討する。
上記の考え方に沿って選択した電装設備は、以下のとおりです。
選択した 「TOY'S BOX 470」の電装設備 | 選定の理由 |
---|---|
走行充電サブバッテリー(100Ah×1) オールインフォメーションボード | サブバッテリーは必須。 いずれ、リチウムイオンバッテリーへの変更を検討中。 ※ 2023年3月31日時点では、「SUPER B」は、「TOY'S BOX 470」に非対応。 |
外部充電システム+100Vコンセント | RVパークなどのAC 100Vからの給電を受けるために必須。 |
正弦波インバーター 1500W | AC 100Vで動作する家電を使うためには必須。 ピーク電力が1000Wを超える電子レンジは使いたい。 350Wのインバーターでは不足。 1000Wと350Wのオプション価格差は、約12万円あるが、オルタネーターからサブバッテリーまで、太い(許容電流が大きい)ケーブルで配線されることを期待(納車後に要確認)。 |
サブバッテリー
上記「走行充電サブバッテリー(100Ah×1)」は、鉛バッテリー(ディープサイクルバッテリー)です。
今まで、トイファクトリーさんは、2018年に書かれた以下のブログにもあるように、安全性の面からリチウムイオンバッテリーに否定的でした。
ところが、先の「ジャパン キャンピングカーショー 2023」でもアナウンスされたように、いよいよ「SUPER B」というリチウムイオンバッテリーの搭載も可能になりました。
30万円以上の追加差額になるみたいですが、できれば、リチウムイオンバッテリー「SUPER B」に変更したいです。
ただし、2023年3月31日時点では、「SUPER B」は「TOY'S BOX 470」に非対応とのことでした。
「TOY'S BOX 470」に標準で採用されている鉛バッテリーは、「POWERSONIC PS-121000」です。
サイズは、長さ:305mm × 幅:168mm × 高さ:207mmです。
一方、「SUPER B」のサイズは、長さ:353mm × 幅:175mm × 高さ:190mmです。
「PS-121000」を「SUPER B」に乗せ換えると、長さが305mmから353mmになり48mm長くなるので、「TOY'S BOX 470」の電装室に入りきらないのが、非対応の理由と思われます。
今後も、「SUPER B」が「TOY'S BOX 470」に対応することはないと思います。
鉛電極のディープサイクルバッテリーに対し、リチウムイオンバッテリーの一番のメリットは、充電レート/放電レートの速さです。
特に、充電レートが速くなると、フル充電に必要な走行充電時間が短くて済むので、移動しながらの車中泊では、メリットが大きいと思います。
また、電子レンジのように大電力を短時間使う場合も、放電レートの速さが効いてきます。
なんとか、リチウムイオンバッテリーに対応して欲しいものです。
「TOY'S BOX 470」にリチウムイオンバッテリーを導入する案は、以下の記事で紹介しています。
車載ナビ
私は、パイオニアの「楽ナビ」を選びたかったのですが、トイファクトリーさんの指定ナビは、アルパインの「フローティング ビッグX11」でした。
なので、「楽ナビ」は別途購入し、取付工事をやってくれる業者さんに取り付けをお願いするつもりでいました。
ところが、トイファクトリーさんの指定ナビを選択しなかったことで、停車中に必要な「ナビ用メイン/サブ切り替えリレー」のオプションが対象外になってしまいました。
これには困ってしまったのですが、ネット情報を調べると、「ナビ用メイン/サブ切り替えリレー」は、車用DIY部品を販売している「エーモン」さんの5極リレーを使えば、自作できることがわかりました。
ということで、車の電装工事は初めてのトライですが、切り替えリレーの自作と合わせて、「楽ナビ」の取り付けも自分でやることにします。
- 「楽ナビ」の取り付け
- メーカーオプションで選んだ「パノラミックビューモニター」画像をナビに表示させる方法
- 「ナビ用メイン/サブ切り替えリレー」の自作
については、キャンピングカーが納車された後、実際にやってみて、その結果を「ちょいプラ素材」でも紹介しようと思います。
実際の取り付けはまだですが、私が考えているメインバッテリー/サブバッテリーの切り替えリレー回路については、以下の記事を見てください。
その他
電装設備のところでも話したように、ナビの取り付けは自分でやることにしたので、その他のオプション選択はありません。
「RECAROシート」や「サイドオーニング」も気になりますが、後付けできるものは、納車後、しばらく乗り回した上で、必要性を考えることにします。
まとめ
ハイエースのことも、キャンピングカーのことも、全くの素人でわからないことだらけでしたが、いろいろ調べるうちに、自分に必要な装備がわかってきました。
一方、装備予定のオプション費用を合計すると、実際の乗り出し価格は800万円を超えることもわかってきました。
あとは、近日中に、トイファクトリーさんの湘南店に行って、「TOY'S BOX 470」やオプションの最終確認をして来ようと思っています。
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