車載ナビをサブバッテリーで動かす
キャンピングカーにサブバッテリーシステムを導入したら、停車中は、車載ナビをサブバッテリーで動かしたいです。
トイファクトリーさんのオプションにも「車載ナビ用メインサブ切り替えリレー」があります。
しかし、このオプションが選択できるのは、同時に「アルパイン フローティングビッグX11(トイ特別仕様)」を選んだときだけです。
私は、2023年3月に発売された「楽ナビ AVIC-RF920-DC」を付けたかったので、上記のオプションは選択できませんでした。
今まで、車載ナビを自分で取り付けたことはありませんが、今回は、「楽ナビ AVIC-RF920-DC」を自分で取り付けようと考えています。
車載ナビを取り付ける際に、自分でメインバッテリー/サブバッテリーの切り替えリレーを作成し、車載ナビをサブバッテリーで動かせるように加工するつもりです。
メインバッテリー/サブバッテリーの切り替えリレー回路
では、さっそくメインバッテリー/サブバッテリーの切り替えリレー回路を設計していきます。
切り替えスイッチの位置
メインバッテリー/サブバッテリーの切り替えは、後部シートやベッドから操作できると便利です。
切り替えスイッチをどの場所に設置するのが良いのか、トイファクトリーさんのブログを参考にします。
このブログを見ると、切り替えスイッチは、リアエアコン吹き出し横に設置されているようです。
なるほど。
しかし、リアエアコン吹き出し横ということは、天井の内張りの中に、切り替えスイッチのケーブルを配線する必要があります。
車載ナビを自分で取り付けた経験もない私にとっては、内張りの中のケーブル配線は、いきなりハードルが高いです。
ということで、いろいろ考えた末に、切り替えスイッチをワイヤレスにすることを思いつきました。
「ケーブルの配線が嫌なら、ワイヤレス スイッチにすればいいんじゃない?」
「ワイヤレス スイッチにすれば、好きな場所から切り替えできるじゃん!」
これで、天井の内張りの中の配線は回避でき、車載ナビも含めてダッシュボード裏の配線で済みそうです。
ただし、サブバッテリー⊕端子からダッシュボード裏まで、サブバッテリー電源を引っ張って来れるかどうかが大きな難関です。
難しそうなら、サブバッテリー電源の配線は、トイファクトリーさんにお願いすることにします。
ワイヤレス スイッチを物色
さっそく、Amazonでワイヤレス スイッチを物色します。
ありました。ありました。
車のバッテリー電圧12Vで動作するワイヤレス スイッチが見つかりました。
スイッチが2個付いているので、後部シートと寝床の側にそれぞれ設置できますね。
また、スイッチと本体はペアリングできるので、別の車からの電波で誤動作することもなさそうです。
日本語のマニュアルも同梱されていました。
スイッチを押すたびに、ON/OFFが切り替わる「トグルモード」で使用します。
それ以外にも、「瞬間モード」「ラッチモード」「遅延時間モード」が選べます。
車載ナビ電源の切り替え
車載ナビの電源は、常時電源と言われるメインバッテリー⊕電源(以下、MAIN BAT⊕と表記)とアクセサリー電源(以下、ACCと表記)の2つが必要です。
停車中に車載ナビをサブバッテリーで動かすときは、この2つの電源をサブバッテリー⊕電源(以下、SUB BAT⊕と表記)から供給します。
また、走行中は、ワイヤレス スイッチがON/OFFのどちらであっても、車載ナビの電源は、MAIN BAT⊕とACCから電源供給するようにします。
結果、車載ナビの電源を以下の表のように切り替える回路を設計します。
走行中 | 停車中 | ||
ワイヤレス スイッチ ON/OFF状態 | ON/OFF どちらでも | OFF | ON |
車載ナビ MAIN BAT⊕電源 | MAIN BAT⊕から | - (切断) | SUB BAT⊕から |
車載ナビ ACC電源 | ACCから |
走行中のリレー回路図
実際のリレー回路図を掲載します。
下図は、走行中のリレーの状態です。
走行中は、車のACCがONなので、リレー①がワイヤレス スイッチの信号を遮断します。
結果、ワイヤレス スイッチがONでもOFFでも、リレー②とリレー③は、下図の状態になります。
それぞれのリレーの働きを下表にまとめます。
リレー | 極数 | リレーの働き |
ワイヤレス スイッチ | 4極 | 上で説明したワイヤレス スイッチ |
リレー① | 5極 | 走行中(ACCがONのとき)は、ワイヤレス スイッチの信号を遮断 |
リレー② | 5極 | 車載ナビのMAIN BAT⊕を切り替える |
リレー③ | 5極 | 車載ナビのACCを切り替える |
リレーをON/OFFする際には、リレー内部のコイルに逆起電圧(サージ電圧)が発生しますので、このサージ電圧を吸収するためのダイオードも挿入します。
車載ナビのMAIN BAT⊕のラインに入っている電解コンデンサー(470μF/35V)は、メインバッテリー/サブバッテリーが切り替わったとき、車載ナビの電源が瞬断して、車載ナビが再起動するのを防止する役割があります。
容量/耐圧に少し余裕を持たせて、大きめのコンデンサーを使います。
また、夏場の車内温度上昇を考慮し、使用温度の上限が高い105℃対応品を選びました。
停車中に車載ナビをサブバッテリーで動かすときのリレー回路図
下図は、停車中に車載ナビをサブバッテリーで動かすときのリレーの状態(ワイヤレス スイッチがONの状態)です。
停車中は、車のACCがOFFなので、リレー①はワイヤレス スイッチの信号をリレー②とリレー③に伝えます。
結果、リレー②とリレー③は、ワイヤレス スイッチがONかOFFかによって切り替わります。
下図のように、ワイヤレス スイッチがONのときは、車載ナビのMAIN BAT⊕もACCも、サブバッテリーのSUB BAT⊕から供給されます。
リレーボックス
ネットでは、リレー間のケーブル接続にギボシ端子などを活用し、それぞれのリレーがブラブラした状態で配線する方法をよく目にします。
私もこの方法で組み立てをしようと思ったのですが、リレーの固定や配線のし易さのことを考えるとリレーボックスを使った方が良さそうです。
また、実際には、ヒューズも必要になるので、ヒューズの配線も楽にできそうです。
リレーボックスの格納場所や固定方法は、車が納車後にダッシュボード裏を確認して決めていきます。
まとめ
車載ナビをサブバッテリーで動かせるように、メインバッテリー/サブバッテリーの切り替えリレー回路を設計しました。
メインバッテリー/サブバッテリーの切り替えは、ワイヤレス スイッチを使うことで、天井内張りの配線が不要になります。
また、ワイヤレスなので、好きな場所からメインバッテリー/サブバッテリーを切り替えることができます。
一番の心配事は、サブバッテリー電源をダッシュボード裏まで引き込めるかですね。
おそらく、メインバッテリーとサブバッテリーを接続する配線経路にケーブル保護チューブが設置されているのではないかと思います。このケーブル保護チューブに隙間があれば、意外と楽に配線できるかもしれません。
ハイエースのカスタマイズのことを調べるときには、頻繁に参考にさせてもらっているYouTubeの「たかきちch」さんの以下の動画も参考にして、まずは頑張ってみます。
リレー回路の組み立ては、リレーボックスを活用しコンパクトに配線したいと思います。
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