大台ケ原
ずっと行きたかった大台ケ原を山歩きしました。
そのレポートです。
私の山歩きの参考書、「日帰り名山100」にも紹介されている大台ケ原。
気楽に行けるご近所山の参考書、「日帰り名山100」の紹介です。 日帰りで行ける近所の山が、100紹介されているガイドブックです。
大蛇嵓(だいじゃぐら)や森の中にいる鹿の写真を見て、ずっとワクワクしていた念願の大台ケ原に、シルバーウィークの最終日に行ってきました。
雨上がりだったこともあり、一番注意をしないといけない大蛇嵓(だいじゃぐら)で足を滑らせ、転倒してしまうというアクシデントもありましたが、秋の気配のする大台ケ原を堪能してきました。
いつも見ていた写真からは、もっとワイルドな山道を想像していたのですが、きちんと整備されていて、とても歩きやすいコースでした。
ルート
今日は、車でのアクセスです。
大台ケ原の駐車場に車を停めて、山歩きができます。
今日歩いたルートです。
ルート上のカメラアイコンをクリックするとその地点の写真と説明が表示されます。
※ ルートは事前に自己責任で調べてください。
10:32 山歩き開始
11:11 日出ヶ岳山頂に到着
11:28 正木峠に到着
11:46 正木ヶ原に到着
12:03 尾鷲辻で昼食(雨宿りを兼ね、約15分)
12:34 牛石ヶ原に到着
12:51 大蛇嵓(だいじゃぐら)に到着(37分滞在)
14:31 シオカラ谷に到着
15:03 大台ケ原駐車場に到着
距離:7.42km
時間:4:32(食事や休憩含む)
山歩き開始
大台ケ原ビジターセンターの横の大杉谷登山歩道入口から山歩きスタートです。
この日は、天候がコロコロ変わりましたが、出発してすぐは日差しがあり、木漏れ日が気持ちいいです。
標高1,500mなので、いつも歩いている低山とは木々の感じが違います。
小さな子供を連れた家族も多く見かけました。
デッキに到着
晴れていると、熊野灘の向こうに富士山が見えるそうですが、今日はダメですね。
デッキから写真を撮っていたら、晴れ間が消え、急にガスが出てきました。
次のポイントの日出ヶ岳に向かいます。
枯れた倒木が、風景のアクセントになっています。
日出ヶ岳
晴れていれば、日出ヶ岳展望台から東の方向を見ると、こんな風景が見えるみたいです。
ガスであたりは真っ白です。
何も見えないので、日出ヶ岳を後にして、次のポイントの正木峠を目指します。
木の中のトンネルをくぐるような感じで、広く歩きやすい階段が続きます。
正木峠
ミヤコザサとたくさんの枯れ木や倒木が印象的な、広々とした峠です。
霧の中に降りていくような幻想的な気分です。
ヌタ場
正木ヶ原
先ほどの正木峠にも、この正木ヶ原にも、枯れた倒木がたくさん見られます。
これは、昭和34年の伊勢湾台風によるものだそうです。
それ以前は、苔に覆われたうっそうとした森だったのが、樹木がたくさん倒れたのをきっかけにミヤコザサが生い茂るようなり、それが樹木の発芽や生育を妨げてしまうのだそうです。
さらに、ミヤコザサを餌にする鹿が増え、樹木の皮をはがすなど、大台ケ原の森林は、どんどん衰退しているそうです。
尾鷲辻
正木峠を越えたあたりからパラパラ降ってきた雨が、だんだんと強くなってきました。
ちょうど尾鷲辻の休憩所の手間で、本降りになってきたので、休憩所に入り、雨宿りを兼ねて昼食を取ることにします。
今日の昼ご飯は、車で途中に立ち寄った橿原市のファミマで購入。
一番奥のゼリーは、家から持ってきたものですが、今回は食べませんでした。
だいぶ小降りになってきたので再スタートです。
念のためリュックにレインカバーを付けておきます。
森を抜けて、景色が開けてきました。
次のポイントの牛石ヶ原はもうすぐです。
牛石ヶ原
神武天皇が牛石ヶ原を見渡しています。
山歩きを始めて3年経ちましたが、雨に遭遇したのは初めてです。
リュックのレインカバーも初デビューなので、牛石ヶ原を背景に記念撮影をしておきます。
いよいよ楽しみにしていた大蛇嵓が近づいてきました。
でも、大蛇嵓の方は、かなりガスが立ち込めています。
正木峠も正木ヶ原も、もとは苔がむす、うっそうとした森だったと書きました。
熊野灘側の標高の高いところは、ミヤコザサが生い茂る原っぱになっていますが、今回歩いたルートでは、美しい苔もたくさん目にしました。
大蛇嵓(だいじゃぐら)
写真の木の階段を上ったところに見える岩は、もう、大蛇嵓の背中です。
ですが、予想通りガスで何も見えません。
「おお!」と声が上がったので皆の指さす方を見ると、霧の切れ間から奥の山の稜線が見えています。
鎖の向こうは、高い崖なので、恐る恐る歩きます。
写真で見るより傾斜がきついので、かなり怖いです。
「あっ!やばい!」
最大の注意をしていたのですが、雨上がりということもあり、足が滑り転倒してしまいました。
かなりど派手に転んだので、崖の先端にいた3名が一斉にこちらを見ます。
とっさに左ひざと左手で体を支えたので、大事には至りませんでしたが、この記事を書いているときも、左手人差し指が痛いです(笑)。
なんとか崖の先端にたどり着き、先客の3名から、
「大丈夫だった?」
と声をかけていただきます。
と、そのとき...
一瞬でしたが、霧が晴れ、大蛇嵓の山頂が顔を覗かせてくれました。
晴れていると、ここからの素晴らしい景色を堪能するために、多くの人で行列ができるそうですが、今日はあいにくの天候なので、ときおり、2~3名のグループが来て、記念撮影をして戻っていくという繰り返しです。
なので、
「もう一度、晴れないかな?」
の淡い期待を胸に、40分ほど粘りましたが、大蛇嵓の山頂が見れたのは、先ほどの一瞬だけでした。
途中、来られたおじさんに、
「天気がいいと右手に滝が見えるんだけど、今日は何も見えないね。」
と教えていただきました。
確かに、滝の落ちる音だけは聞こえています。
さぁ、次のポイントのシオカラ谷に行くぞ。
シオカラ谷
大蛇嵓への分岐点から、シオカラ谷を経由して、大台ケ原の駐車場に戻るルートは、200m近い高低差を下って上るという感じになります。
この下り坂を降りながら、
「この後、同じ分上るんだなぁ...」
と考えながら歩きます。
思っていたより、きれいな渓谷でした。
若い女の子6名くらいのグループが、岩の上でお弁当広げてました。
「もう少し、大蛇嵓で粘っていたら、晴れたのかなぁ?」
と思いながら歩きます。
ゴールの大台ケ原駐車場まで、あと300mです。
ゴール
大台ケ原駐車場に到着です。
ここでは、コースマップを100円で買えます。
自転車の工具も借りれるようです。
公衆電話もありました。
ガスが出て視界が悪かったのですが、今までの山歩きの中で、大台ケ原は「お気に入り上位」にランクインしました。
景色の変化が楽しいコースです。
天気のいい日に、また来ます!
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