はじめに
この記事を読んで頂いてありがとうございます。
はじめに注意があります。
この記事を含め、以下の2つの記事は、大学の推薦入学の日程に間に合うように急いで書き上げました。
なので、それぞれの記事のボリュームも多く、また、図や例を使って説明すべき部分も文章だけで説明しているので、わかりづらくなっています。
近いうちに時間を作って書き直そうと思っていますが、それまでは、現行の記事から私の意図を読み取って頂けると幸いです。
また、合わせて、息子の論文や面接での実例やエピソードを書き加えて、この「農業高校生のお受験体験記」シリーズの完成度を上げたいと思っています。
引き続き、よろしくお願いします。
良い面接は「卓球」のラリーと似ている
皆さんは、NTT東日本「FLET'S光」のCM "ギガ速い。「ギガ・ラリー」編" を見たことはあるでしょうか?
以下にYouTubeのリンクを貼りましたので、一度見てください。
(「ギガ・ダッシュ」篇、「ギガ・なわ跳び」篇、「ギガ・ラリー」篇の順に流れます。「ギガ・ラリー」篇は最後です。)
私が理想とする面接試験のイメージは、テンポ良く球が行き交う「卓球」のラリーがピッタリです。
「メガ・ラリー」、「ギガ・ラリー」まで行く必要はありませんが、面接官と受験者が同じ立場で、一番ゆっくりの「ラリー」レベルの言葉の応酬ができたら、その面接試験は、完璧だったと言って良いでしょう。
逆に、ダメな面接試験は、「卓球」の例で言うと、
- 面接官がサーブした球を受験者がうまく返せない。
- 面接官か受験者のどちらか(受験者になるケースがほとんど)が、大半の時間、球を持ち続け、テンポの良いラリーにならない。
のどちらかです。
テンポの良いラリーを続けるコツ
理想の面接試験に近づけるには、面接官と受験者の間で、テンポ良く言葉のラリーを続ける必要があります。
テンポの良いラリーを続けるコツは、以下のたった2つだけです。
- 面接官の質問を正しく理解する。
- 面接官の質問に正しく手短に答える。
「こんな簡単なこと、当然できていますよ。」
と思うかもしれませんが、実は、ほとんどの人はできていません。
面接試験の練習をする場合は、必ずビデオで練習の風景を撮影し、これから説明することが、確実に実行できているかどうかをチェックしてください。
面接官の質問を正しく理解する
面接官からの質問は、以下の2つのタイプに分類できます。
①と②のどちらの質問か、まずは、正しく理解しましょう。
① 「Yes」か「No」で答えられる質問
最初の質問のタイプは、
犬は好きですか?
宿題をやってきましたか?
のように、単純に「Yes」か「No」で答えられる質問です。
② 「5W1H」で答える質問
もう一つの質問のタイプは、
何の食べ物が好きですか?
なぜ、宿題をやってこなかったのですか?
といった、「5W1H」で答える質問です。
このタイプの質問の場合は、当然、質問されていることが、以下のどれに当てはまるのかを考える必要があります。
- Who(誰が)
- What(何を)
- When(いつ)
- Where(どこで)
- Why(なぜ)
- How(どのように)
面接官の質問に正しく手短に答える
面接官からの質問のタイプを正しく理解したら、次は、質問に対し、正しく答えます。
さらに、答えは手短に返します。
目安は「1文」です。
時間にすると「数秒」でしょうか。
では、①と②の質問のタイプごとに、答えの返し方を説明します。
① 「Yes」か「No」で答えられる質問の返し方
「Yes」か「No」で質問に対しては、文字通り、まず、「はい」か「いいえ」を返します。
犬は好きですか?
はい。
宿題をやってきましたか?
いいえ。
ただし、このタイプの質問の場合、「はい」「いいえ」を答えるだけでは、そっけないので、手短な1文を追加すると良いです。
犬は好きですか?
はい。
特に小型で毛がふさふさした犬が大好きです。
宿題をやってきましたか?
いいえ。
うっかりして忘れてしまいました。
ただし、以下のポイントを必ず守ります。
- 必ず、「はい」か「いいえ」を先に言い切る。
- 続いて、自分の言いたいことを簡潔かつ手短に加える。
このタイプの質問でやりがちなことは、「はい」か「いいえ」を言い切らないまま、自分の言いたいことを話し始めてしまうことです。
これは、別の記事で書く「圧迫面接」のときにやってしまいがちです。
宿題をやってきましたか?
ノートを学校に忘れてしまいました。
「はい」か「いいえ」で答えてないので、宿題をやったのかやってないのかが曖昧です。
「おそらく、やってないだろうな。」と推測はできますが、面接官としてはフラストレーションが溜まります。
② 「5W1H」で答える質問の返し方
「5W1H」で答える質問に対しては、質問されている以下の内容を簡潔に返します。
- Who(誰が)
- What(何を)
- When(いつ)
- Where(どこで)
- Why(なぜ)
- How(どのように)
例を示します。
何の食べ物が好きですか?
肉類と野菜が好きです。
なぜ、宿題をやってこなかったのですか?
昨日は、帰宅後に発熱し、大事を取ってすぐに就寝したからです。
このタイプの質問でやりがちなことは、聞かれた「5W1H」と違う内容を答えることです。
何の食べ物が好きですか?
北海道の風景が好きでよく出かけます。北海道は食べ物が美味しいのでいいですね。
なんとなく、質疑応答が成り立っているように見えますが、実は、会話がかみ合っていない例です。
また、「5W1H」で答える質問の場合、ついつい、答えが長くなってしまいがちなので、気を付けましょう。
間を空けて、落ち着いて考える
以上、テンポの良いラリーを続けるために大切なことを説明しました。
ただし、「テンポの良い」を意識し過ぎるあまり、焦って、すぐに返事を返す必要はありません。
急いで、とんちんかんな答えを返すより、上で説明した、
- 面接官の質問を正しく理解する。
- 面接官の質問に正しく手短に答える。
ことに意識を集中しましょう。
むしろ、一呼吸おいて、相手の質問を正しく理解するための間を空けるくらいの方が、テンポ感の良い面接になるはずです。
手短にさえ答えることができたら、質問を受けてから答えを返すまでの間(2~3秒くらい)は、むしろ意図的に作った方が良いと思います。
また、面接官の質問の意図がよくわからない場合は、確認のために、こちらから聞き返すことも大切です。
あなたは、高校生の3年間、何に注力してきましたか?
今の質問に対しては、学業のことをお話しすれば良いですか?それともプライベートの内容でも良いでしょうか?
相手の質問の意図を聞き返すのは、一つのテクニックでもあり、以下のメリットがあります。
- 面接官の質問に対し、真摯に答えようとしている態度として、好印象を持ってもらえる。
- 質問に対する答えを考えるための時間稼ぎができる。
ただし、使いすぎると逆効果なので、本当に相手の質問の意図や真意を確認したいときだけにしましょう。
まとめ
今回は、面接試験での質疑応答を「卓球」のラリーに例えて説明しました。
最後に、「手短に答えを返すことの意図」を少し補足しておきます。
自分が手短に答えを返すと、面接官は、この答えに対して、次の質問を重ねることができます。
例を示しますね。
何の食べ物が好きですか?
肉類と野菜が好きです。
魚はあまり食べないのですか?
はい。年に1回か2回くらいしか食べません。
魚のどういうところが苦手なのですか?
「骨を取るのが面倒」というのがその理由です。
なるほど。では、魚の味自体は?
実は、魚の味は大好きです。秋のサンマの塩焼きなんか絶品ですね。
この例の場合、質疑応答が4往復しています。
「好きな食べ物」の話から始まって、最後は「サンマの塩焼き」の話題まで、話が展開しています。
もちろん、面接官は、「サンマの塩焼き」のことが聞きたかったわけではないでしょうけれど、これくらい質疑応答が繰り返されると、面接官は、受験者の食べ物に対する嗜好性や食習慣がだいたいわかります。
結果、面接官は、「聞きたいことが十分聞けた。」と感じるのです。
1つのテーマ(今回の例では「食べ物」)で、4~5往復の質疑応答ができれば、面接官は、満足して、次のテーマの質問に移っていくはずです。
最低でも、3往復はしたいところですね。
このように、質疑応答がテンポよく進むと、結果として、面接中に話をしている時間は、面接官と受験者が半々になるはずです。
むしろ、「面接官 6:受験者 4」で、面接官のしゃべっている時間の方が長くなることを目標にするくらいがちょうど良いです。
「ラリーの回数が多ければ多いほど」「面接官が球を持っている時間が長ければ長いほど」、その面接試験が終わった後で面接官が感じる充実感は高くなるはずです。
結果、受験者のコミュニケーション能力に対する評価も上がり、高い得点が期待できます。
まずは、上で説明したことがきちんとできているかどうか、面接風景を実際に撮影したビデオを見て、確認してみてください。
「農業高校生のお受験体験記」一覧を見る。
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