リニューアルした「然別峡 かんの温泉」
然別峡温泉は、2度目の訪問です。
最初は、以下の記事で紹介したユウヤンベツ川のすぐ脇にある野湯「鹿の湯」に入るのが目的で来ました。
「鹿の湯」と今回の「かんの温泉」の距離は、600~700mくらいでしょうか。
「鹿の湯」からの帰り、「かんの温泉」の前を通ったことをきっかけに「かんの温泉」のリニューアルのことを知り、近いうちにまた来たいと思っていた温泉です。
再度の訪問にあたって、いろいろ調べてみると、明治45年(1912年)から100余年の歴史を持つ名湯だそうです。
温泉マニアの間では有名な温泉のようで、昔から「菅野に治らぬ病なし」と言われるほどの抜群の泉質を誇っていた湯治場でした。
「然別峡 かんの温泉」さんのホームページは以下です。
場所はこちら。
然別第1発電所
昨年の6月に来たときと同じく、鹿追町をさらに北上し、道道1088号線に入ります。
道道1088号線をしばらく走ると見えてくる然別第1発電所は、然別湖の水の落差を利用した発電所です。
然別湖は、以下の記事でも紹介した静かな湖ですが、上の写真に写っている水路の一番上の辺りが、ほぼ然別湖の湖面と同じ高さになるそうです。
6月に走ったときには、地元の皆さんがこの道路の脇でフキを採っていましたが、ひっそりとしています。
雪道と言っても、まだ、この辺りは走りやすい方ですね。
6月に来たときにもきれいな川でしたが、冬場はまた違う表情を見せてくれます。
「然別峡 かんの温泉」に到着
「然別峡 かんの温泉」の手前2kmのくねくね道は、特に注意が必要です。
道路の横を鹿が2匹歩いていたので、観察のために車を停めたら、その後の発進のとき、車のタイヤが滑ってなかなか車が動きませんでした。
念のため、ネットのホームページで本日の営業を確認してきました。
ホームページの情報のとおり、ちゃんと営業されていて安心しました。
入り口横の不動明王には、お神酒やお供えといっしょに、雪がかぶらないよう、傘がさしかけてあります。
入館
入館します。
入り口正面の券売機で入浴券を買い、入浴券は、そのまま、券売機上の瓶の中に入れます。
大人650円です。
昨年の8月にリニューアルしたばかりの館内は、とても明るく清潔な雰囲気です。
以前の湯治場を知っている一部の温泉マニアの方には、「雰囲気が変わり過ぎ」との声もあるようですが、私は、新しく居心地の良い館内に大満足です。
「昭和二十五年三月」と書かれているので、旧施設からの看板をそのまま飾られているのでしょう。
今回の「かんの温泉」の再開に尽力された、株式会社 鹿追ホットスプリングスの勝海敏正社長さんを紹介した新聞記事です。
もともとこの温泉施設は、大雪山国定公園内の国有林にあるので、以下のWikipediaによると、2009年末までに再開のめどが立たない場合、営業許可の更新ができなくなり、存亡の危機にあったそうです。
いろいろなご苦労の末、100年以上の歴史を持つ温泉をリニューアルし再開されたのには、頭が下がります。
入浴
この「かんの温泉」は、以下の館内マップにあるように、たくさんの湯船を楽しめるのがいいです。
敷地内に7つの源泉があるそうですから、全ての湯船に入りたいですね。
「ウヌカル」と「イナンクル」(+イコロ・ボッカの湯)が、男女日替わり制で入れるようで、今日の男湯は「イナンクル」でした。
リニューアル前は、湯船には「七福神」の名前が付いていたようですが、今は、すべてアイヌ語に変わっています。
アイヌ語の意味は、まったくわかりません。
「イナンクル」
「イナンクル」の浴場に入ります。
湯船横の窓からは、一面、山肌に積もった雪が見えて、最高の雰囲気です。
露天風呂は2つあり、写真右側が「春鹿呼の湯」、左側が「秋鹿鳴の湯」です。
湯温がそれぞれ異なります。
露天風呂から屋内に戻り、「イナンクルアンノーの湯」に入っていると宿の従業員の方が湯温の確認に来られました。
その際、
「男の方だけですが、今日は、宿泊施設の方にあるイコロ・ボッカの湯にも入っていただけます。」
「湯船の底からお湯が沸き出ていて、また、違った雰囲気の温泉ですよ。」
「せっかく遠くから来られたので、良かったらそちらも入って帰ってください。」
と声をかけていただきました。
「はい!」
「もちろん、入らせてもらいます!」
「湯宿 こもれび荘」
「かんの温泉」は、日帰り温泉だけでなく、併設されている「湯宿 こもれび荘」で宿泊も可能です。
「イコロ・ボッカの湯」は、「湯宿 こもれび荘」にあるので、一度、風呂から上がって服を着ます。
「湯宿 こもれび荘」に行くには、自分の靴を履いて、券売機横のドアを出ます。
宿泊棟も、以前の施設をベースに、新しく改装されています。
「イコロ・ボッカの湯」
のれんをくぐると脱衣場です。
先に聞いていたように、湯船の底のあちこちから、泡と一緒に温泉が湧き出ています。
一番下の写真の湯面に広がっている波紋は、温泉と一緒に上がってくる泡でできたものです。
どの温泉も、硫黄などの臭いのしない、柔らかいお湯です。
私は、ナチュラルなお湯が好みなので、自分の中では、「道後温泉」「白浜温泉」「曽爾高原温泉 お亀の湯」などと並び、5本の指に入る温泉になりました。
源泉
「かんの温泉」は、抜群の泉質だけでなく湯量も豊富らしく、湧出量が毎分3,000リットルとのことです。
帰宅の途へ
1時間半ほど、存分に温泉を楽しませてもらいました。
でも、今日は、飛行機で東京に戻ならくてはいけません。
ゆっくりしたいのはやまやまですが、そろそろ帰宅の途へつきます。
「また来ます!」
「かんの温泉」の駐車場を出てすぐに見える通行止の看板の道を下っていくと、6月に来た野湯「鹿の湯」があります。
誰かが歩いて降りた足跡がありましたが、今回は、さすがにあきらめました。
安全運転で帰りましょう。
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