「TAITOネイチャー倶楽部」のネイチャーツアー
前日に飛び込みで申し込んだ「TAITOネイチャー倶楽部」さんの釧路湿原ネイチャーツアーが、とっても素晴らしかったので、何回かに分けてブログで紹介します。
このツアー、まず、タンチョウの観察をしたあと、釧路湿原の聖地、キラコタン岬にトレッキングで連れて行ってくれます。
「どんなところをガイドしてくれるの?」
と待ちきれないあなたは、以下の記事を先に見てください。
釧路湿原に入るには許可が必要
今回の北海道旅行は、釧路湿原の観光が一番の目的です。
北海道へ発つ前にネットでいろいろ調べると、「キラコタン岬」の写真に心惹かれました。
「よし、ここに行こう!」
ただし、キラコタン岬も含め、釧路湿原の特定場所への立ち入りは、事前に許可が必要ということがわかりました。
さらに、ちゃんとした資格を持ったガイドさんの案内であれば、立ち入りできるということもわかりました。
計画性のある人であれば、ここまで調べたのなら、旅行の前にきちんとツアーの予約までして出発するのでしょうけど、基本、行き当たりばったりの性格の私は、
「前日でも、なんとかなるだろう。」
と思って、北海道へ飛び立ちました。
5:00 AM出発が決め手
帯広に来たときは必ず行く「手打ちそば 匠」さんの「もり蕎麦」を昼食に食べたあと、釧路へと向かいます。
が、その前に、さすがに前日の昼も過ぎたので、車を走らせる前にツアーの予約をしなければ。
「手打ちそば 匠」さんの駐車場で、スマフォとにらめっとしながら、良さそうなツアーを物色します。
以下、「釧路観光コンベンション協会」さんのホームページに、いくつかのツアーがまとめられていたので、1つ1つチェックしました。
その中で目に止まったのが、以下「TAITOネイチャー倶楽部」さんのツアーでした。
このツアー、時間が「午前5:00出発、午前9:00頃着」と、他と違ってこだわりを感じました。
電話をすると、
「明日は、宿泊者の方もツアーに参加されるし、空もあるので大丈夫ですよ。」
「長靴代と保険料合わせて、一人5,400円です。」
とのこと。
決まりです!
釧路市内のホテルを4:00 AMに出発
このネイチャーツアーは、オーナーが経営されている「ホテルTAITO」の宿泊者優先のツアーで、空席がある場合のみ、他の宿泊施設の利用者も参加できます。
私は、初めて行く釧路市内でも美味しいものを食べたかったので、釧路川に近い「天然温泉 幣舞の湯 ラビスタ釧路川」さんに宿泊しました。
余談になりますが、ここは、「釧路フィッシャーマンズワーフ」のすぐ側にあります。
ドーミーインチェーンのホテルで、最上階の温泉は気持ちいいし、無料の「夜鳴きそば」も食べられるし、おすすめのホテルです。
このホテルから、ネイチャーツアーの集合場所「ホテルTAITO」さんまでは、車で45分かかります。
ツアーは5:00 AM出発ですから、3:00 AM台に起き、4:00 AMには車を出さないといけません。
さすがに渋滞はなく、予定通り「ホテルTAITO」さんに着きました。
(※ ホテルの写真は、ネイチャーツアーから戻ってから撮影したものです。)
車に乗ってタンチョウ観察に出発
ツアーの参加者が全員そろったので、予定より5分早い4:55 AMに車に乗って出発です。
もう一家族は、昨年に続き、2度目のツアー参加だそうです。
車の座席には、一人1台づつ双眼鏡が置いてあります。
途中、タンチョウの越冬やパルプ材の工場の話を聞きながら、タンチョウのいる畑の農道に入っていきます。
今回観察できたタンチョウについては、以下の記事で紹介しています。
キラコタン岬の入り口に到着
タンチョウの姿を十分に担当した後、牧場の脇の林道を通って、キラコタン岬の入り口に向かいます。
ここからは、長靴に履き替えて、山道を歩いてキラコタン岬に向かいます。
長靴に履き替えるのは、ここから先の森や釧路湿原に、外来植物や外来動物を持ち込まないためだそうです。
ここではまず、クマに出会ったときの注意を受けます。
「いきなり逃げだすと、クマは時速50kmの速さで追いかけてくるので、逃げ切れないよ。」
「目をそらさず、ゆっくり後ずさりして、クマとの距離を広げていくこと。」
この方が、「ホテルTAITO」のオーナでもあり、ネイチャーガイドでもある和田さんです。
いろいろな動植物への造詣が深く、とてもわかりやすく釧路湿原の自然の説明してくださいました。
あと、もともとは、プロの写真家でもあるそうです。
まったく多才な方です。
以下のフォトギャラリーもすばらしいです。
ガイドの語り口と同様、ファインダーを通して見る動物たちへのまなざしに、優しさを感じる写真です。
雪の中のキタキツネの表情なんか、和田さんじゃないと撮れないだろう、心が癒されれる1枚です。
おとしぶみ
山道に入ってすぐ、フキの葉の上にあった「おとしぶみ」の説明です。
きれいに丸められた葉っぱを開いていくと、最後にオレンジ色の卵が出てきました。
葉っぱの先に見える、オレンジ色の小さい粒がそれです。
これは、「オトシブミ」という昆虫の卵で、親は、葉っぱに卵を産み付けると、その葉を半分に折り、さらに、クルクルと巻き、卵を守るそうです。
この葉っぱ、卵から孵った幼虫のエサにもなります。
親の愛情すごいですね。
お花畑の道
お花畑の道を進み、森の中へと入っていきます。
天然記念物「釧路湿原」
ここから先への立ち入りは、文化庁長官の許可が必要になります。
途中でも、虫や草花の観察をしながら、ガイドさんの解説が聞けます。
泥炭層
ここで、ガイドさんがジャンプすると、写真右のシダの後ろにある小枝が揺れます。
それくらい、柔らかい地層です。
ガイドさんが、ストックを地層に刺すと、あっという間に、グリップのあたりまでめり込みます。
「泥炭は、1年間に約1mm積もります。」
「釧路湿原の泥炭の地層の深さは、5mほどあります。」
「なので、この釧路湿原は、5,000年かけて形成されたことになります。」
「それでも、釧路湿原は若い方の湿原に分類されます。」
と教えてもらいました。
キラコタン岬
自然をいろいろ観察しながら、目的地のキラコタン岬に向かいます。
キラコタン岬は、事前にネットの写真で見るより、数百倍も素敵な場所でした。
キラコタン岬の絵葉書のような風景は、以下の記事で紹介しています。
帰り道
釧路湿原を十分に堪能した後、青空が広がる中、もと来た山道を戻ります。
帰り道は、夏の日差しで汗ばむ暑さです。
帰りの車からも
私たちが乗った車がすぐ近くを通っても、悠々と畑の中を歩いています。
今のサイロは、このように横長く牧草を積み、ビニールシートをかぶせ、タイヤを重石にして、発酵飼料を作るそうです。
この川沿いにタンチョウの越冬場があって、冬でもタンチョウが観察できるそうです。
時間通り9:10 AM解散
「ホテルTAITO」さんに戻ったのは、9:10 AMでした。
私が宿泊した釧路市内のホテルのチェックアウト時間は11:00 AMなので、十分に間に合います。
来るときには寄れなかった、「釧路市湿原展望台」に立ち寄ってみました。
でも、先ほど、釧路湿原の聖地、キラコタン岬で見た風景を越える景色は見れないだろうと思い、展望台には上がりませんでした。
まとめ
前日に電話して飛び込んだ「TAITOネイチャー倶楽部」さんのネイチャーツアーでしたが、このブログで紹介したように、タンチョウもキラコタン岬も両方満喫できました。
自然が相手なので、天候にも左右されますが、わかりやすい和田さんのガイド、長靴代、保険料も込み込みで5,400円のこのツアー、必見の価値ありです。
おすすめします!
今度は冬の季節に「ホテルTAITO」さんに泊まって、リピート参加したいです。
コメント
こんにちは、先日fmくしろを聞いていましたら、湿原トレッキングの様子があり
fmくしろのホームページに掲載されている事を聞き早速拝見しました
ブログの閲覧ありがとうございます.
釧路湿原も,もう秋の気配でしょうね.