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農業高校からの国公立大学進学 台風直撃のオープンキャンパス

農業高校生のお受験体験記
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「絶対的なものさし」と「相対的なものさし」

O大学のオープンキャンパスの1週間後、私は、もう一つ別の大学のオープンキャンパスにも同行しました。

 

何かを判断するとき、絶対的な基準で決められれば、それに越したことはありません。
それが難しいとき、もしくは、「絶対的なものさし」がある場合でも、「相対的なものさし」の上で比べてみるのは有効な手段だと思います。

息子にとっては3校目のオープンキャンパス、私にとっても2校目のオープンキャンパスになるので、

「前回と比較してどう感じるのか?」

が今回のポイントです。

 

今回は九州

O大学のオープンキャンパスは北海道でしたが、今回は九州です。

夏の家族旅行も兼ねて、私と嫁さん、息子の3人で、阿蘇山、高千穂峡の辺りも回る予定でした。

しかし、当日の8月9日は、台風11号が九州か四国に上陸する予報が出ていました。
なので、予約していた宿2軒は、どちらも前日にキャンセルしました。

 

ところが、台風11号の速度が思いのほか遅く、ひょっとしたら飛行機は飛ぶかもしれないということで、とりあえず空港へ向かいます。

私は、単身赴任中なので羽田空港から、嫁さんと息子は伊丹空港から、熊本空港をめざします。
互いに、直前までLINEで連絡を取り合っていたのですが、ラッキーなことに、どちらの飛行機も予定通り飛ぶことになりました。

 

T大学のオープンキャンパス

無事、熊本空港で合流できた3人は、有名な「黒亭」のラーメンを食べた後、目的のT大学の阿蘇キャンパスに向かいます。

途中で、キャンセルした宿2軒に電話をして、再予約もしておきました。

 

悪天候が残念

T大学 オープンキャンパス

やはりお天気の具合は大切です。

大学では農業の勉強をするわけですから、屋外も含めて大学のキャンパスや施設の雰囲気を確認したかったのですが、台風11号の影響で、それどころではありません。

オープンキャンパスの催し自体も、時間を短縮して、前倒しで終了することになりました。

せっかく来たからには、校舎内のプログラムを中心に見て回ります。

 

研究室のポスターセッション

やはり、研究室で取り組んでいる研究内容は興味あります。

「この大学に進学したら、どんなことを学べるのか?」
「どんな環境やフィールドで研究に取り組んでいるのか?」
「研究の成果は、どのような形で現場に活かされるのか?」

などを、研究室の教官や学生さんから、直接話を聞くことができます。

息子も、自分の関心のあるブースに行って、熱心に話を聞いていました。

 

キャンパス間留学制度

また、このT大学は、全国に8つのキャンパスを持っており、総合大学としてのメリットを活かした「キャンパス間留学制度」があります。

この制度は、在籍地区以外のキャンパス・施設に留学し、複数の分野の学びを支援するというものです。

 

札幌キャンパスには、海洋生物科学科もあり、ここでは「博物館などの学芸員資格」の取得も可能ということです。

農業に軸足を置きつつも、将来のキャリアの幅を広げる意味で、この制度に関心のあった息子は、ポスターセッションのブースで「キャンパス間留学制度」についてもいろいろ質問していました。

 

小論文対策講座

もう一つのお目当ては、熊本で予備校を運営されている塾長さんによる「小論文対策講座」です。

どの大学を受験するにしろ、小論文試験は避けて通れないので、この機に、小論文のエッセンスを教えてもらうことにします。

これは、受験生だけでなく、同伴の保護者も聞くことができました。

 

この講座では、塾長さんが、いくつかの過去問題を例に小論文対策の話をされました。

中でも、私の頭に一番残ったのは、

 

「小論文試験では、大きな得点の差は出ない。」

 

ということです。

つまり、小論文は、

  • 問題で問われていることに対し、ロジカル的に破たんなく自分の意見や考えを述べる。
  • 誤字脱字なく記述する。

ことができれば、十分に合格レベルになるということです。

 

一方、大学側の合格者選別の観点で見ると、「優劣がつきにくい」という点は、デメリットでもあります。

なので、以下の記事でも書いたように、表やグラフを読み解く力も合わせてチェックできるような傾向になってきているのかもしれません。

農業高校からの国公立大学進学 表やグラフに慣れ親しむために「食糧・農業・農村白書」を活用する
今後、ますます求められる、表やグラフの読解力。 本番の小論文試験で動じないように、普段から「食料・農業・農村白書」で、いろいろな表やグラフに慣れ親しんでおきましょう。

 

屋外の施設

屋外の施設も見学は可能ということでしたが、さすがに台風の近づく中、それも難しい状況です。

仕方がないので、車の中から見れる範囲で、屋外の施設も見ることにしました。

 

T大学 放牧
キャンパスの裏にある、大学の牧場の風景です。

熊本では、阿蘇山麓の広い土地を利用して、ジャージー牛や黒毛和牛の放牧も盛んです。
この大学に来たら、九州の気候や風土に根差した農業の勉強ができるのでしょうね。

 

雨風が強まる中、キャンパスを後に

校舎の玄関前まで車を寄せて乗り込む際、学務課の職員の方が傘を差し掛けてくださいました。

その時間も、学生の住環境や生活の便のことを熱心に話され、

「心配することはないから、是非とも、うちの大学に来てね。」

と見送ってくれました。

短い時間でしたが、雨風が強まる中、キャンパスを後にします。

 

今晩の宿に向かう車中で

今晩の宿に向かう車の中、一連のオープンキャンパスの総括の話が自然と始まりました。

息子の結論は、

「やはり、O大学かな。」

でした。

 

息子が参加した、R大学、O大学、T大学の3校のオープンキャンパスの天候ですが、O大学のみ快晴、それ以外の2校は土砂降りの雨でした。

「相対的なものさし」で見る場合、そのときのたまたまの天候や雰囲気が、最終的な判断に及ぼす影響は、かなり大きいと思います。

その点を十分に織り込んで、判断する必要がありますね。

 

今回は、あいにくの天候となってしまいましたが、それを差し引いて考えた上での息子の結論なので、息子は息子で考えるところがあっての判断だったのでしょう。

 


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